
離婚時の親権者決定の流れをお伝えします

【目次】
○ 親権者決定の3つのポイント
○ 親権が決まらない場合はどうなる?
○ 親権者は絶対に母親でないといけない?
○ 父親が親権者になる理由とは?
○ 親権で揉めている時の2つの対応策とは?
○ 離婚チェックシートの回答から始めませんか?
○ 無料相談から始めませんか?
初めまして、全国対応で離婚問題に力を入れている行政書士の辻 雅清と申します。
〈主要業務について〉
・離婚協議書の作成(全国対応)
・離婚公正証書の原案作成&代理作成(全国対応)
2010年に開業以来、様々なご相談とご依頼を受けてきた経験をこのページにてお伝えします。
ここでは親権者決定の流れ、親権で揉めている時はどうなる?という疑問についてわかりやすくお伝えします。
親権者決定の3つのポイント
① 協議離婚では話し合いで決める
② 決まらない場合は調停申立を検討
③ 母親が親権者になるケースが多い
ここでは令和8年から始まる共同親権について触れていません。単独親権を検討されているご夫婦向けの情報となるのでご注意下さい。
親権とは離婚後も子どもと一緒に生活をしたり財産管理をして育てる親を言います。
離婚届には親権者の記入欄があります。
仮に空欄の状態で提出した場合、役所は受理しません。
つまり協議離婚を成立させることはできません。
離婚意思、親権者の決定、離婚届の提出以上3つが協議離婚の成立条件です。
協議離婚を考えているご夫婦は親権者を話し合いで決定して下さい。
親権が決まらない場合はどうなる?
夫婦間の話し合いで親権を決めれないこともあります。
このケースでは諦めて親権を譲る、家庭裁判所の調停申立、2つの選択肢があります。
調停申立をする場合は協議離婚の成立を諦めることになります。
調停に関する情報は弁護士さんへの相談依頼をお勧めします。
詳細は親権で揉めている時の2つの対応策とは?をご覧下さい。
親権者は絶対に母親でないといけない?
上述の通り、夫婦間の話し合いで親権者を決定します。
つまり母親ではなく父親が親権者になるという結論を出しても問題ありません。
ただ一般的には母親が親権者になるケースが多いです。
当事務所でも9割以上のご夫婦が親権者は母親で合意しています。
なお、子どもが複数いる場合は親権者をわけることも可能です。
ただし、夫婦間の感情ではなく子どもの意思や成長という視点を考慮して下さい。
当事務所では親権者をわけたというご夫婦は少数です。
最後に1度決定した親権者を変更したいと考えた場合、簡単に変更できないのでじっくりと話し合って決定することが大事です。
父親が親権者になる理由とは?
夫婦間の協議の結果、父親が親権者になることもあります。
〈父親が親権者になる代表的な理由〉
・子どもの意思や希望を尊重した。
・母親の子どもに対する愛情が欠如している。
先ず子どもの年齢によっては子どもの意思や希望を尊重することもあります。
例1)転校して友達と離れたくない。
例2)大学受験を控えていて環境を変えたくない。
そして母親の子どもに対する愛情の欠如もあります。
例)離婚原因が妻の不貞行為で子どもへの意識が薄くなっている。
余談ですが父親が親権者になる理由が母親の子どもに対する愛情の欠如の場合、離婚しても子どもの母親という自覚を促す目的で離婚協議書を作成したいと考える父親は多いです。
上述の通り、どのような理由でも協議離婚の場合、夫婦間で合意できれば親権者はどちらの親でもなることはできます。
親権で揉めている時の2つの対応策とは?
① 粘り強く話し合いを続ける
② 家庭裁判所での調停申立を検討する
子どもが幼くて親権の話し合いが平行線(揉めている)の場合、他の離婚条件(面会交流の回数を増やす、夏休みの追加実施など)と絡めて①粘り強く話し合うという方法があります。
一方、子どもが自分の意思を持つ年齢であれば意見を聞くことも大事です。
〈子どもの意思や希望の例〉
・転校したくないしお父さんと暮らしたい。
・大学進学に集中したいからお父さんと暮らす。
このようにお互いの主張(希望)を引いて子どもの意思を尊重することも大事です。
子どもが自分の意思を持つ年齢とは何歳?
具体的に○歳とお伝えすることは難しいです。
ただ1つ言えることは幼すぎる子どもに確認する時は注意が必要です。
なぜなら確認するという行為が子どもへの精神的負担(自分のせいで両親が離婚したという勘違いを起こすなど)となり、子どもの成長に悪影響を及ぼす恐れがあると考えられるからです。
最後にどうしても夫婦間の話し合いで結論を出せない場合は、上述の通り、協議離婚を諦めて家庭裁判所が関与する②調停申立を検討します。
調停をすることに抵抗感がある場合は?
このケースでは夫婦間の話し合いで解決を目指すことになります。
冷静な環境を作るために第三者を交えて協議することをお勧めします。
第三者とは身近な親族(親や兄弟)になることが多いです。
なお、第三者はあくまでも傍観者というスタンスが大事です。
積極的に話し合いに参加すると収拾がつかない状態になる可能性があります。
例)両親同士が言い争いをして話し合いが別の方向へと進む。
以上のことから親権の話し合いで揉めている場合は、2つの対応策の特徴を知った上でどちらかを選ぶことになります。
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